Good News Stand

「視覚過敏」という症状があることを初めて知りました。ニュースのきっかけとなった高校生のツイートによれば「ノートの白が光を反射し、鉛筆の線が見にくくなる」そうです。それも、上質なノートであればあるほど白さが際立ち、授業でノートが取りづらくなると。

そんな高校生のツイートを5万人が拡散。3日後には、SNS初心者の製本工場の社長のもとに伝わり、高校生とのやりとりののち、無償にて目に優しい「緑のノート」が製品化されます。このスピード感と、年齢や立場を、するりと越えてしまうハードルの低さには、SNSの力を感じずにはいられません。さらに有名小売店も、このツイートをきっかけに緑のノートの取り扱いを充実。その結果、自覚症状のなかった方への訴求効果も手伝ってか、売り上げが倍増したとか。

高校生の症状も、それに伴う不便も、お医者さんでなくとも、私たちの知識で理解できるお話です。それでも、仮に同じ苦労を抱えている知人がいても、なかなか気づけないのではないでしょうか。高校生は取材に対し、「こんなに簡単に意見できる時代なのだから、困っている人はどうしたら自分が生きやすいか発信すべきだし、周りは周りで助け合えば良いと思います」と、とても素直に、大切なことを話しています。

大きな事件や犯罪は報道で解説されますが、世の中にある不便や苦労の多くは、このように気づきにくいものかもしれません。彼女のツイートを拡散した5万人の人たちは、実際に「緑のノート」を作ったわけではありませんが、彼女の声が製本工場の社長に届くきっかけには、なったはずです。私たちのサイトが、本当に必要な「声」が多くの人たちに届けられるきっかけとなり、この高校生のような若い人たちの未来が、いまより少しだけ良くなっていたら嬉しいですね。(writer/きたい)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191008/k10012117501000.html

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