去年、おばあちゃんちで飼ってた犬が死んじゃって、僕は小さいころから一緒に遊んでたから、すごく泣いてたんだ。そうしたら、おばあちゃんが「家族が死ぬときの練習をさせてくれたんだよ」って。たしかに、この先、家族が亡くなったとしても、少し心構えができた気がするんだよね。そんな話を、またおばあちゃんにしたら、「おばあちゃんやおじいちゃんが死ぬときは、お父さんやお母さんが死ぬときのための練習だと思うんだよ」だって。考えただけで泣きそうになっちゃったけど、身近な人が亡くなるときの哀しみって、そうやって少しずつ慣れて乗り越えていくものなんだろうね。でも正直、やっぱりイヤだなあ……。

シンイチ